【グラディウス400の特徴】
グラディウスは2010年に、SV400の後継機種として発売されたネイキッドおスポーツモデルです。エンジンはSV400(もとはSV650)と共通となっており、ABSを標準装備としていました。
燃料供給もフューエルインジェクションとなっており、外観もSV400とは全く異なるデザインとなっていました。
ちなみに名前の由来は、コナミの横スクロースシューティングゲームではなくて、古代ローマの剣闘士などが使っていた刀剣のグラディウスから来ています。
■卓越した造形美のデザイン
SV400とは打って変わって個性的なデザインとなったグラディウス400。ほぼフラットとなっているシートや剣のようなデザインのヒールガードなど、日本では馴染みのないようなスタイリングとなっていました。
意外なことに購入者の3割ほどは女性で、スズキとしては貴重な女性からの指示を受けたデザインでした。
■SV400の教訓
SV400では、少々ピーキーすぎるようなVツイン独特のパワー特性でしたが、Vツインは好みが分かれるジャンルであり、短所も多いマシンだった故の失敗でした。
グラディウスでは、Vツインでありながらスムーズで、Vツインに興味がない人が乗っても、意外とスムーズという感想を口にするほどでした。
ただ、Vツインの魅力であるパルス感や鼓動感は抑えられてしまっているのが、1つのデメリットでした。
■グラディウス400の歴史
グラディウス400の初出は2009年の東京モーターショーでした。輸出仕様のみだったグラディウス650の国内400ccモデルの発表で話題となりました。
発売後は毎年のカラーチェンジを行い、2012にマイナーチェンジを行いました。
このマイナーチェンジでは、外観のみの変更で、新色にチェッカー柄デカールの追加、樹脂製ミラーに変更をしました。
その後もカラーチェンジのみを行い、2017年に排ガス規制への対応をせずに生産終了となりました。
ただ、グラディウス650は、後継のSV650へとモデルチェンジしており、グラディウス400その系譜の中に少しは存在しているのではないでしょうか。
【グラディウス400の装備】
グラディウス400の装備として一番の特徴は、デザインで、フレームの造形から頭の先からお尻まで流れるような美しくスポーティな造形美となっています。
【グラディウス400のパワーユニット】
エンジンはSV650からSV400と経由してきた水冷4ストロークV型2気筒を採用。もちろんグラディウス400用のチューニングを行っており、Vツインのデメリットを薄くさせるような特性となっていました。ただ、SV400のようなパワーも持ち合わせており、スポーティなモデルとしても健在でした。
【グラディウス400のシャシー】
新設計のスチール製トラスフレームを採用しました。アルミ製のSV400より軽量化とはならないものの、剛性などは進化しています。
また、フレームの造形にも目を見張るものがあり、ネイキッドとしてフレームが見えることは当然ながらも、そのフレーム自体もデザインの一部として設計され、洗練された機能美に貢献しました。