【CB1100の特徴】
CB1100は2009年に発売された、CB1000SF、CB1300SF/SBに続く「プロジェクトBIG-1」の中の一台です。
これぞバイクという、基本のネイキッドスタイルとして、そして最後の大排気量空冷4気筒バイクとして長年愛されていきました。
ベースマシンは、2007年の東京モーターショーで展示されたCB1100F コンセプトモデル。
エンジンベースはCB1300の水冷エンジンを空冷に改良し、市販となりました。
■様々なバリエーションモデル
2010年には発売のアップハンドル仕様のCB1100 Type1、ローハンドル仕様のCB1100 Type2から始まり、受注期間限定のSpecial Edition、グラファイトブラックのみ採用のBlack Edition、ETC車載器などを装備したE-Packageが設定されていました。
また、2014年にはより伝統的デザインのCB1100EX、カフェレーサースタイルのCB1100RSもバリエーションモデルとして発売しました。
■時代に逆行した空冷4気筒
排ガス規制の影響で空冷4気筒が作れなくなっていた時代に、ホンダとしても20年ぶりとなる空冷CBとして登場しました。
空冷エンジンの一番の問題点の熱問題を、オイル・エアフローを徹底し、まるで油冷のようなシステムとして、販売しました。
■CB1100モデルチェンジ年表
2010年にアップハンドル仕様のType1とローハンドルのType2のABS装着モデルと非搭載モデルの計4種をラインナップに追加しました。
2012年には、アップハンドル仕様のType1を採用し統合しました。これによって、Type-のネーミング設定もなくなり、CB1100のみの車名となりました。
2014年にはマイナーチェンジを行い、5速ミッションから6速ミッションに変更しました。
2017年のマイナーチェンジでは、アシストスリッパ―クラッチの採用やABSの標準装備といった変更を行いました。
2018年にはETC車載器やグリップヒーターが装備されていた、E-Packageが標準装備となりました。
2019年は燃料タンクの容量拡大、ショーワ製正立フォークの採用をしたマイナーチェンジを行いました。
Final Editionの設定はありませんでしたが、2019年モデルを最後に空冷4気筒の歴史を派生モデルのCB1100EXとCB1100RSに託す形となりました。
【CB1100の装備】
伝統的な2眼メーターは、CB1100EXやCB1300SFなどと共通です。
丸目ヘッドライトもCBの系譜を受け継いでいます。
最終年には、タンク容量を14Lから17Lに変更することで、長距離ツーリングの継続性が向上しました。また、E-Packageを標準装備とすることで、ライダーの快適性も大幅に向上しました。
【CB1100のパワーユニット】
空冷エンジンの現代で復活させるために、CB1300のエンジンをベースに新設計したエンジンです。空冷の一番の問題の熱処理を解決しましたが、ただの空冷CB1300となってしまいました。そこで位相バルブという、吸気側バルブタイミングをわざとずらして燃焼感を出す技術を採用し、空冷らしい、シンプルなビッグネイキッドが誕生しました。
【CB1100のシャシー】
ショーワ製の正立フォークを採用することで、減衰力特性が向上しました。これによって、路面からの入力をやわらげ、より心地よい乗り味となりました。また、ABS搭載のフロントダブルディスクで、制動能力も向上させ、よりスポーティな走行が可能となりました。