【CBR600RRの特徴】
CBR600RRは2003年から一度生産終了を挟んで、現行でも販売されているミドルクラススーパースポーツマシンです。発売当時はGPマシンのロードスポーツモデルをイメージしたスタイリングとなっていました。国内モデルは自主規制の影響もあり、69psとなっていましたが、海外仕様は117psのフルパワーとなっていました。
2013年には一度ラインナップから姿を消しますが、2020年に新しいCBR600RRとして再登場しました。
現在は欧州での販売もあまり多くなく、アジア圏もそこまで多くありません。ほぼ日本国内での販売のみになってしまっているので、最終型とも噂されています。
■進化した電子系統
2013年まで販売されていたものと2020年に再登場したモデルを比較すると、7年ほどの月日でバイクの電子系統の装備が大きく進化したことがわかります。
主には電子スロットルの装備とそれに付随する5種類のライディングモードの設定。また慣性ユニットのIMUやトラクションコントロール等、安全装備から快適装備など数多くの電子機器が装備されました。
■AWAKEN THE RACE
レースに勝つ。すべてを賭けて。というコンセプトでサーキットでの運動性能を徹底的に追及しました。車体デザインは、MotoGPマシン「RC213V」からフィードバックを受けた「CBR1000RR-R」の開発ノウハウを投入した空力性能を重視したデザインとなっています。
レースに勝つためのマシンですが、ライディングポジションは実は厳しくありません。SSの中で一番乗りやすいといわれるほど余裕のあるポジションで、「乗りやすさこそが速さにつながる」というRCVコンセプトを体現しているマシンとなっています。
■CBR600RRのモデルチェンジ年表
発売の2003年から2004年はカラーチェンジのみで過ごし、2005年にフルモデルチェンジを行いました。メインフレームをメインに5.6kgの大幅な軽量化を成功させました。また、発売時は正立フォークだったフロントサスペンションは、倒立フォークに変更となりました。
2006年にはSpecial Editionとして、MotoGPのMovistarカラーを発売しました。
翌2007年にもフルモデルチェンジを行い、さらに8kgの軽量化に成功し、平成19年排ガス規制にも対応しました。
2008年にはMotoGPのコニカミノルタカラーのSpecial Editionを発売しました。
2013年には新設計のカウリングを採用するマイナーチェンジを行いました。
また、この年にはMotoGPのレプソルカラーのSpecial Editionを発売し、国内販売は一度終了となりました。
2020年には新登場という形で、復活を果たしました。
主には電子系統の追加とCBR1000RR-Rからノウハウを受け継いだ空力デザイン等が主な変更点となっています。
【CBR600RRの装備】
フルカラーのデジタルメーターを採用し、画面情報の量を3種類から選べるモードを追加し、場面によって切り替えることができます。
全灯火類はLEDとなっており、ヘッドライトは軽量化のために2眼式となっています。
【CBR600RRのパワーユニット】
水冷4ストロークDOHC4バルブ4気筒エンジンは力強いトルク感と、高いレスポンスを実現しました。これにより、ライダーの感覚との再現性を上げ、思い通りに操れるマシンとして、ミドルクラスSSの立ち位置を確立しました。
【CBR600RRのシャシー】
シャシーはサーキットのみではなく、市街地でもゆとりあるポジションをとれるよう設計されました。中空アルミダイキャスト製ツインチューブフレームを採用し、高次元の操作性納を誇ります。
また、電子制御のステアリングダンパーを採用し、各速度域での安定感を高めています。