【F800GSの特徴】
F800GSは2008年に発売され、日本には2009年に導入された、ミドルクラスのエンデューロモデルです。
F800GSの発売と同時に姉妹モデルとなるマルチパーパスモデルのF650GSが発売されました。車名で数字が分かれている為、F800GSは800cc、F650GSは650ccと勘違いされますが、どちらも798ccの同排気量エンジンを搭載しています。
姉妹モデルのF650GSよりオフロード指向が強く求められたモデルで、姉妹モデルとは異なるキャラクターが設定されていました。
■圧倒的な走行性能
ショートライドからロングライド、オフロードまで道を選ばずに走行できるポテンシャルを持ち、どこの道でも圧倒的な走行性能を発揮します。
オンロードでは、必要なトルクが必要な分だけ生まれて、ストレスのない走行を楽しめます。
オフロードでは、21インチのフロントタイヤとしなやかなサスペンションで、軽快なハンドリング性能を発揮します。
■F800GS アドベンチャーの登場
2013年には、派生モデルとして大容量燃料タンクを装備したミドルクラスアドベンチャーモデルのF800GS アドベンチャーを発売しました。
エンジンやフレーム等の基本性能はF800GSと同じながら、アドベンチャーとしての性能を与えられています。
燃料タンクがF800GSの16Lから24Lとなっており、航続可能距離が向上しました。
装備類もエンジンガードやナックルガード、大型のウインドスクリーンが採用されています。
電子制御サスペンションやトラクションコントロール、電子スロットルなどの電子制御系統も豊富に搭載されており、上級アドベンチャーモデルに相応しい性能となっています。
■F800GSの歴史
2008年に登場したF800GSはほぼ毎年のカラーチェンジを続けながら、11年間ラインナップしました。
2010年にはGSシリーズ登場から30周年を記念したモデルを発売しました。
2013年にはフルモデルチェンジを行い、最高出力を10psアップさせました。
同時にバリエーションモデルのF800GS アドベンチャーも発売しました。
2016年にはマイナーチェンジを行い、新形状のイグニッションロックカバーなどを採用しました。
2017年のマイナーチェンジでは、欧州の排ガス規制であるユーロ4に対応しました。
2018年は後継モデルのF850GSと併売して、生産終了となりました。
【F800GSの装備】
電子制御系統が多く装備されており、オフロードでの走行が最適化されています。
オフロードで有効な装備はもちろんオンロードでも有効で、安全性や快適性、走破性が大きく向上しています。
【F800GSのパワーユニット】
ボンバルティア・ロータックスとの共同開発の水冷並列2気筒エンジンを搭載しており、F800シリーズと同系統となっています。ただ、エンジン特性はオフロード寄りのモノとなっており、低速域から安定したトルクを供給します。
【F800GSのシャシー】
F800GSはスチール製トレリスフレームを採用しており、剛性と適度なしなりを両立させ、オフロード走行を重視したセッティングとしています。
駆動方式はチェーンドライブとなり、F800シリーズのベルトドライブやGSシリーズのR1200GSのシャフトドライブとは異なります。