【FZ-1の特徴】
FZ-1は2008年に国内発売されたFZS1000 FAZERの後継ネイキッドモデルです。
正式な後継機種は、FZ-1 FAZERですが、同時発売されたネイキッド版ということで、後継機種としています。
FZ-1 FAZERとの区別の為に、FZ1-N(Naked)、Nモデル、FZ1無印と呼ばれます。
エンジンはYZF-R1の水冷4気筒エンジンをベースにしているため、カリカリのスポーツネイキッドでした。
■「軽快なハンドリングと自由に扱える運動性能」
開発コンセプトからもわかる通り、ネイキッドモデルとして、エンジンも仕様変更を行っています。ただいくら再セッティングを行っても、もとは純粋なスポーツエンジン。ネイキッドとして、扱いやすさを向上し、スポーツ性能もかなり高いレベルに位置しています。
YZ-M1で採用されていた、左右独立分担減衰力発生方式の倒立フロントフォークの装備によって、ハンドリングも大幅に向上しています。さらにハンドリング性能を追求するあたり流石ヤマハ。
■逆車フルパワーと国内仕様車のギャップ
2008年のメーカー自主規制で国内仕様車もフルパワー化かと思われていましたが、日本での低速メインの乗り方だとフルパワーは逆に扱いづらいという理由で、フルパワー150psより-50ps以上も低い94psでの発売となりました。
YZF-R1の高回転が無くなり、高回転では加速しないバイクとなっていました。
ただ実際に日本国内では、150psを発揮する場面もほとんどない為、94psでも十分扱いやすいものとなっていました。
■FZ-1の歴史
2006年から欧州向け、2008年から国内向けモデルが発売しました。
初出は、2005年のフランス・パリショー。2005年末から2006年モデルとして、北米・欧州向けに発売が開始されました。
遅れること2年、日本国内用のセッティングをした国内仕様車が発売となりました。
発売後は2010年、2012年にカラーチェンジを行うのみで、仕様変更などは行われませんでした。
そして、2012年モデルを最後に、2015年をもって生産終了となりました。
【FZ-1の装備】
FAZERと比べると、カウル部分の無いネイキッドモデルの為、大幅な軽量化に成功しています。
盗難防止機構のイモビライザーシステムを搭載しており、安全性は向上しています。
シンプルなネイキッドの為、カスタム性も高く、多くのフルカスタム車も存在しています。
【FZ-1のパワーユニット】
YZF-R1のエンジンを常用回転域に合わせて再セッティングを行いました。
低-中回転域での力強いトルク特性が持ち味で、自由自在のハンドリングと相性抜群でした。
【FZ-1のシャシー】
FZ6からフィードバックされた、新設計のダイヤモンドフレームは高い剛性と左右独立分担減衰力発生方式の倒立フロントフォークの効果で、非常に高い操作性を誇っていました。