【GSX-R600の特徴】
GSX-R600はGSX-R750の水冷化のタイミングで600ccモデルとして登場しました。
1997年からは、欧州へと主戦場を移し、海外での生産を続けていました。
全5回のモデルチェンジを行い、GSX-R750の600cc版という立ち位置から、スズキを代表するミドルクラススーパースポーツへと変貌を遂げました。
実際にGSX-R1000のスケールダウンのエンジン等を使用していたGSX-R750は、2006年を機にGSX-R600のボアアップエンジンを積んでいました。
日本国内仕様の設定はなく、モトマップを通じた逆輸入車のみが日本市場で取引されています。
■シリーズ最高と呼ばれる5代目K6/7型
2006年のモデルチェンジで登場した5代目K6型GSX-R600は、エンジンをコンパクトにし、車体も一回り小型化しました。
バックトルクリミッターも搭載し、最大出力は121psと、リッター換算200psを達成しました。
またこのモデルからGSX-R750のベースがGSX-R600となり、立場が逆転しました。
■GSX-R600の歴史
●初代GSX-R600 1992年～1993年
初代GSX-R600は、北央中心のマーケットとしており、GSX-R750の派生モデルとして登場しました。
翌年には生産終了となりました。
●2代目GSX-R600 1997年～2000年
1997年にマーケットを欧州に移して、再登場。最高出力106psを達成したマシンとなりました。
ベースのGSX-R750と違うところは、正立フォークと燃料供給がキャブレターの所。
●3代目GSX-R600 2001年～2003年
2001年からの3代目GSX-R600は、フューエルインジェクション化され、外観がGSX-R1000,R750と共通となりました。このデザインはハヤブサにも採用されており、スズキSSのアイデンティティとなりました。
●4代目GSX-R600 2004年～2005年
2004年からの4代目GSX-R600は、念願の倒立フォークを採用。また、ECUを32bitに変更などして、最高出力120psを達成しました。また軽量化によって車重が161kgとなりました。
●5代目GSX-R600 2006年～2007年
歴代最高との呼び声も高い5代目GSX-R600は、フルモデルチェンジを機にエンジン・車体を一新しました。このモデルでGSX-R750と立場が逆転し、GSX-R600が開発のベース車両となりました。
●6代目GSX-R600 2008年～20010年
2008年からの6代目は、電子スロットルの採用で3段階のライディングモードが選択可能なS-DMSを搭載しました。
また、騒音規制への対応でサイレンサーを大型化しました。
●7代目GSX-R600 2011年～
2011年からの7代目では、ショーワ製倒立フォークやブレンボ製ブレーキキャリパーを採用しました。
また、フレームやスイングアーム、ハーネス線の1mmまで削り、約9kgと大幅な軽量化に成功しました。これにより、最高出力は125psまで向上しました。
【GSX-R600の装備】
アナログタコメーター搭載のデジタルメーターは、シンプルなレイアウトとなっています。
また、調整可能なフットペグを採用し、3段階での調節を可能としました。
電子制御のステアリングダンパーも装着しています。
【GSX-R600のパワーユニット】
進化を続けたエンジンは、新設計の水冷4ストローク4気筒となりました。各パーツを徹底的に軽量化し、最高出力の増加へと貢献しています。
また、軽量化の影響で扱いやすい特性となり、日常の生活圏でも安心して走行できます。
【GSX-R600のシャシー】
軽量化を最重要事項とし、アルミ製ツインスパーフレームを新設計。また、サスペンションもショーワ製倒立フォークの採用やブレンボ製ブレーキキャリパーの採用など、GSX-R1000などに準じた装備を揃えました。
