【MT-03の特徴】
MT-03は2015年10月に2016年モデルとして発売された、YZF-R3ベースのネイキッドスポーツバイクです。同名のMT-03(660cc)もありますが、もちろん660ccなので、全くの別モデルとなっています。
姉妹モデルとして、MT-25も同時発売し、意のままに操るMTシリーズの仲間入りを果たしました。
MT-03と25の違いは、排気量とそれに伴う出力とトルク、ギア比や減速比の違いのみでした。
■MT-03発売の経緯
日本では、251cc以上のバイクは車検が必要となるため、MT-25からわずか50ccアップで400ccにも満たない中途半端な排気量として映ります。
ただ、MT-03のメイン市場は日本国内ではなく、欧州市場でした。欧州の免許区分は
A1免許:~125ccまで、最高出力15馬力(11kw)以下
A2免許:排気量制限なし。最高出力47.6馬力(35kw)以下
A免許:排気量・最高出力制限なし。
となっている為、A2免許で乗れるギリギリの出力を目指した経緯があります。
■ヤマハの特徴でもある毎年のカラーチェンジ
MT-03も例にもれず、ヤマハの特徴でもある毎年のカラーチェンジを行っています。
発売初年度は、レッド・シルバー(青フレーム)・ブラックの3種類、2017年はブルー(青フレーム)・シルバー・ブラックの3種、2018はシルバー(黄ホイール)・ブルー・ブラックの3種、2019年はグレー(赤ホイール)・ブルー・ブラックの3種、2020年はマイナーチェンジに合わせてカラーデザインの変更、2021年も基本カラーはそのままに、シュラウドカラーを変更するなど、全6種類の基本カラーにフレームカラーやホイールカラーを変更するなど、バリエーション豊かなラインナップとなっています。
■MT-03の歴史
2015年の発売以降は、2020年のマイナーチェンジまで、前述したカラーチェンジのみを行いました。
2020年のマイナーチェンジでは、前年にYZFのマイナーチェンジ同様の変更を行いました。ABSの標準装備や純正タイヤの変更、全灯火類のLED化を行いました。
MT-25やYZF-R3同様にフロントサスペンションを倒立フォークに変更しました。
【MT-03の装備】
MT-25と同様のアップライトで幅広なバーハンドルで、意のままに操るというMTシリーズのコンセプト通り、ライダーの感覚との再現性が向上しました。
全灯火類LEDとなっており、メーターもフル液晶となっています。
【MT-03のパワーユニット】
MT-25のエンジンと基本構成は同じ。排気量アップの為、出力とトルク、ギア比や減速比のみが変更されています。
低-中速域で扱いやすく、高速域ではスポーティな走行を楽しめます。MT-25から50ccアップし出力・トルクも向上している為、さらに扱いやすいエンジンとなっています。
【MT-03のシャシー】
シャシーもMT-25同様です。2020年のマイナーチェンジ以降に採用された、倒立フォークは路面追従性が高く、従来モデルより感覚的な操作が可能となっています。
ABSも標準装備となっており、制動性能や安全性も大きく向上しています。