【VTZ250の特徴】
VTZ250は1987年に、VT250FのネイキッドモデルのVT250Zのモデルチェンジ後継モデルとして登場しました。
VT250Zはフロント16インチのインボートディスクのブレーキとなっていましたが、VTZ250はフロント17インチの露出式のディスクブレーキとなっていました。
車名のZの位置が移動しただけで、実質的には別モデルというよりフルモデルチェンジ版という方が正しかった。
■直四の陰に隠れたV4
1982年に発売したVT250Fから約5年経っての登場でした。1980年代後半には、VT250Fが築いたクウォーターブームは、直四250ブームと変わってきていました。
後にホンダもCBR250FやCBR250RRを発売するように、時代は確実に馬力から気筒数に求める数字が変わっていました。
■MC15型VTネイキッド
VF250ZはMC08型VT250Fのネイキッドモデルだと、VTZ250はMC15型VT250Fのネイキッドモデルと言えます。実際に、VT250Zのモデルチェンジとして、型式もMC15に変更。フレームの変更やその他変更点もMC15型VT250Fに則っていました。
ツインチューブダイヤモンドフレームの採用やフロントブレーキの露出式への変更は1986年のMC15型VT250Fと同内容となっていました。
■VTZ250のモデルチェンジ年表
1987年にVT250Zのフルモデルチェンジとなって登場したVTZ250は、翌年1988年にマイナーチェンジを行います。内容は、吸排気のポート形状の変更やバルブ開閉タイミングの変更を行い、低-中速域でのトルク特性を向上させました。
1989年には新カラーを追加しました。
1988年にVT250FはVT250 SPADAへモデルチェンジしますが、VTZ250は1989年まで生産が続けられました。
【VTZ250の装備】
基本装備はMC15型VT250Fと同様です。
カウルレスの為、車両価格は抑えられていました。
ヘッドライトはVT250Zと同様に丸目のものが採用されました。
【VTZ250のパワーユニット】
水冷4ストロークV型2気筒エンジンも、VT250Fと同様。ただ、1988年のマイナーチェンジで、低-中速域のトルク特性が向上。ギア比のワイドレシオし、最終減速比も変更されていました。
【VTZ250のシャシー】
フレームも新設計のツインチューブダイヤモンドフレームで高剛性かつ軽量化も実現していました。
1988年のマイナーチェンジでリアウィンカーが別体式となりました。